新規就農をめざす方のためのQ&A
 私たちのサイトには、「新規就農」情報を求めてたくさんの方がアクセスしていただいております。そこで、長年新規就農相談に携わってこられたAさんに、「これだけは知っておきたい新規就農基礎知識」をお聞きしました。


新規就農基礎知識01 新規就農基礎知識02 新規就農基礎知識03
■Q1:相談に来る人の年齢層・経歴は?

A:多種多様です。・・・相談者の年齢層・経歴は、大学生から途中退職者、失業中の方、定年退職組まで様々です。農外からの就農相談が大部分ですが、中には親(または祖父母)の農業を引き継ぐケースもあります。

<参考情報MEMO>・・・ 各種就農支援事業対象は45歳未満が普通
一般に、農業にチャレンジしてから軌道に乗るまでに少なくとも数年を要することから、就農支援事業対象としては「就農予定時の年齢が45歳未満」に絞られるケースが普通です。45歳を過ぎると支援事業の対象になりにくいということであって、相談に乗ってもらえないということではありません。


■Q2:どんな相談内容が多いですか?

A:一番多いのが、「農業のことをほとんど知らない、体験もないが、農業の実態はどうなのか。農家になるためにはどうすれば良いのか」というような相談です。それらの中にも色々あって、まず、田舎に行けば何となく「時間に縛られない牧歌的な暮らしが出来る」と安易に考えている人が少なからずいます。もちろん、「農業でメシを食っていくのは相当厳しそうだけど、果たして暮らしていけるかどうか」と思いつつ相談に来る方も大勢います。農業の厳しさもそれなりに分かっていて、それでもチャレンジするには何からどう始めたらいいのか、就農を目指すためにどんな準備が必要か等の相談もあります。

<参考情報MEMO>...相談窓口の主なアドバイス項目
@ 農業は、自然の中で命を育むことを通して、食料を生産し国民の命をつないでいる。本来、魅力的で大切な仕事。しかし、現状では「農業ではメシが食えない」ために後継者が育たず、高齢化が著しい。農外から就農を目指す人は、「玄人が逃げ出す世界に素人がチャレンジする構図」の中で、強い決意と粘りが成功への大前提。
A 就農するためにクリアーすべき課題と手順。
B 農業体験を通じて、農業と農家に触れて「自分が本当に農業が好きなのかどうか」を見つめ直したり、自分がどんな農業がしたいのかを考えるきっかけにする。また農業体験は、有望な農家に自分を覚えてもらう大切な機会でもある。
C 農業大学校など、学ぶ制度や機会の紹介。各種の就農支援制度の紹介。
D 就農者を募集している、法人、農家、地域の情報提供など。


■Q3:相談者の夢と現実のギャップはどんな点ですか?

A:主なギャップは、次のようなものです。

@ 「簡単に農家になれる」と勘違いしているケース
 テレビやネット、パンフレットなど就農を勧める情報には「成功事例」が多いことから、「農村へ行けば農地や空き家が簡単に入手でき、作物の作り方などをあれこれと親切に教えてくれる人がいるのが普通」と、現実を知らないで、文字通り勘違いしているケース。・・・・「農業ではなかなかメシが食えない」現実に気づいて他産業に向かう場合が多く、チャレンジしても挫折するケースが少なからずあります。

A 「煩わしい人付き合いを避け、黙々と作物を作ればいい」と思っているケース
 農業と言えば、ひたすら黙々と農作物を作るイメージで、人間関係を築いていく重要性を理解していないケース。・・・地域で新規就農者として育っていくためには、地域の人に色々と教えてもらえる関係を作ることが必須条件。可愛がられ期待される関係を作らなければなりません。農業法人に就職する場合は、多くの場合「経営者の片腕」としての地位を確保しなければ「人生設計の立つ収入」を得ることができません。法人等では、「パートさん等をまとめていかなければならないケースが多い」ということでもあります。

B 「田舎ぐらし」と「生業としての農業」が区別できていないケース
 就農についての甘い認識とも結びついて、目標が曖昧になっている場合があります。就農するためにクリアーすべき課題を説明する内に、実は「田舎ぐらしがしたい」ことがメインで、あわせて「自家用の野菜等も作る」ことが目標だったことに気づく・・・・よくあるケースです。

C 経営と技術を無視した有機無農薬栽培志向のケース
 現実を軽視した理念先行型とでも言うべきケースです。有機無農薬栽培による経営を成功させるには、高い技術力と販売先の確保が絶対条件です。無農薬栽培の本をかじり読みして「誰でも栽培出来るはず」と思い込み、「安全、安心な農産物は売れるはず」と思い込んでいる人です。頭でっかちで、他人のいうことを聞こうとしない頑固な方も時々見かけます。もちろん、有機無農薬栽培で確かな経験を積み、展望を開いてきた方々がおられることは言うまでもありません。

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