基調講演
  最後に、すぐに時間オーバーしていますので、「地産地消推進協議会に期待する」ということで、レジュメの19ページ、20ページをみていただきたいと思います。「地産地消の役割」ということについては19ページに4つの重要な役割ということを書いていますので、また読んでおいていただきたいと思います。(※1)
  地産地消の形というものは「これが私の地産地消なんだ」というものを、一人一人の方が考え出すものだと思うのです。農水省はたしかに「直売所だ」、「学校給食だ」と言っています。大体この二つが地産地消の主要な形だと言っていますけど、みんなが独自の地産地消を考え出したら良いわけですね。滋賀県立大学の生協の食堂のように「地産地消食堂」を名乗って、地元産が20%を占めているというような数値も出したりして取り組んでいます。そういう大学食堂もあります。それから滋賀県に会社の社員食堂が、地産地消の取り組みをしている事例もあるし、あるいは商店街の地産地消の取り組みもあるだろうし、むしろ重要なのは独創的な地産地消の創造、国民合意形成型の農政の道ということで、それぞれが地産地消の形をつくり出すということが重要なのではないか。
  ご挨拶にもありましたように、滋賀県の「地産地消推進協議会」は非常に個性的なのです。全国的に見ますと、「森林組合と農協と生協が手を握って協議会をつくりました」という新聞報道はあるのですが、この滋賀県のような、10の参加団体、2つの行政組織ということで、団体、企業、個人、行政等々がこの協議会を構成しています。生産者から流通業者、そして消費者まで、大小ごちゃまぜの構成になっています。これが非常に全国的に見てもおもしろい協議会になっているということですね。
  地産地消の中で是非とも言い続けて欲しいのは「固有種の発掘」ですね。滋賀県に関しては滋賀大の堀越先生が詳しいかと思いますけれども、どんな地域にも「固有種」というものがいます。それを大切にする。そしてその種を保存していくということが非常に重要であると思います。
  今後の課題としてあげられるのは、「具体的な活動内容の設定」ということで、「情報交換活動」「暮らしを守るための協同活動」「事業活動」というように少しずつ具体化していく必要があるということです。
  それから、その中からプロジェクトを立ち上げる。例えば、もうすでに協議会の中で話し合われているようですけど、「飼料用米プロジェクト」、「びわこ地産地消直行便プロジェクト」というように、目的別にプロジェクトを立ち上げていく。これはいわば「事業」かもわかりませんね。
  それから、機動力を増すためにこの中に幹事団体で事務局を立ち上げて臨機応変の活動をしていくこと。
  そして、なんと言ってもコープしがが航空母艦であることには間違いないのですが、「請負主義」にならないでやっていくことが非常に重要なのではないかと思います。そしてそれぞれの組織が地産地消を目指しているのですが、より集まって地産地消の取り組みをより大きな力にしようという、つまり「滋賀の地産地消の取り組み」に発展させていくという発想が重要であると思っています。
  すみません時間オーバーになって早口で、しかもかなり省略してしまいましたけれども、とにかく時間が大分オーバーしてますのでこれで終わります。
  どうもご清聴ありがとうございました。

(※1)地産地消の目的(役割)
  1985年(昭和60年)以降に本格化するグローバリゼーション、そしてそれにともなう輸入農産物の急増、農産物価格の低迷という状況の下、地産地消は第一に、農産物価格の下支え、生産者と消費者を支持価格で結ぶネットワークづくりという点においてきわめて大きな役割を持ったと言えるでしょう。(第一の役割)
  そして同時にそれは、同じ状況下においてまがい物商品の排除、不正常流通の排除、それを可能にする最も確かな信頼関係づくりという点においても同様にきわめて重要な役割を持ったと言えるでしょう。(第二の役割)だからこそ地産地消がこれだけの広がりをみせているということにもなります。
  第三に、これらの点を総合して言えることですが、地産地消は経済変動に対する防波堤としてあり、自然的・政治的緊急事態に対する確かな抵抗力でもあります。地産地消は、地域に深く根ざした存在であり、当該地域や家族の伝統的・地域的な個性を支える文化的基盤に密接につながってあります。(第三の役割)
  同時に地産地消はものづくり、担い手づくり、市民との(生産者との)かかわりづくり、そして産地づくり、まちづくりでもあります(第四の役割)
3.田んぼとお米
−面積、生産量、水−
8.水田農業の課題
―田んぼの未来、お米の未来―
9.おわりに
−滋賀県地産地消推進協議会になにを期待するか−