基調講演
揺れ動く農政の行方をどう読むか

  一時間ほどお付き合いを願いたいと思います。「田んぼの未来、お米の未来」ということで、大変魅力的なタイトルをいただきまして、ちょっと力が入りすぎて、たくさんの資料を準備いたしました。ただ、なかなかレジュメと図表を見ながら話を聞いていただくというのは大変むずかしいことだなと思いますので、パネルディスカッションの部にも私おりますので、与えられた時間の中で目次にありますテーマで、少しはしょる部分もありますけれども、大体レジュメに沿って話を進めてまいりたいと思います。
  大変タイムリーな勉強会を設定していただいたと思います。最初に申し上げておかなければいけませんね。レジュメと資料集があります。レジュメは、レジュメとこの資料集と、そうは言ってもなるべく避けたいとは思いますけれども、数字を見ますとパッとわかるということがありますので、多少はやっぱり、準備しました図表も見ながらということにさせていただきたいと思います。
  非常に時宜を得たというのは、レジュメの3ページにありますように、今現在農政は「揺れ動く農政の行方をどう読むか」ということで言いますと、大変重要な時期にあると思います。
  基本計画は5年刻みで基本法に基づいて見直していくことになっているわけですけれども、その3回目の改定の時期を迎えておりまして、この一年の間に基本計画を大幅に見直すことになります。それに向けて、3つの資料で紹介しておりますように、日生協もこの一年掛けて研究会を作って提案の趣意書に提案をするという準備をしております。
  それから財界系の「日本国際フォーラム」これは資料1−2にありますけれども、既に21項目の提案をしておりますね。いかに大胆な提案をしているかがわかっていただけると思いますけれども、「新大陸の農業並みに安い外国人労働者を入れて、新大陸の農業と競争しなさい」というようなこととか、「WTOの交渉は早く決着しなさい」とか、そして「生産調整はやめて、輸出産業に切り替えなさい」等々です。そういう大胆な方向を打ち出しております。また、「省庁の横断的組織を首相官邸に設置せよ」とかですね、そういう方向ですでに具体的に動いている部分もあるわけで、大変そういう意味では無視できない影響力のあるものだと思っております。
  一方、農林水産省は先ほどの農政事務所長のお話の中にもありましたように、「水田のフル活用」で対応しようとしている。そういう意味でも、本日のこの「田んぼの未来・お米の未来」というテーマは非常にタイムリーだと思います。この一年をかけて三期目の基本計画を作成するということで、改革閣僚関係会合を設置したり、農政審を開いたりして準備を進めていく時期にあるわけです。
  そういう意味で、この一年間は、本当に揺れ動いて、どういうところに収まるのか予想もつかないという状況にあります。しかし、一方で総選挙の年だからあんまり動けないかもしれないなとか、なかなか読みきれないところがあるのも事実だと思います。
  次に、本県農業産出額の全国順位の低迷についてみます。
  滋賀県にひきつけて田んぼの未来とか、お米の未来とかいうことを考える点で、最初にみておいていただきたいのは、この資料1−4にある、数日前に発表された「2007年農業産出額の全国順位」で47都道府県が全てランキングされていますが、滋賀県は下の方を見ていただくとわかりますように42番目なんです。下がりに下がって、多分前回、前々回ぐらいは30番代だったと思います。数年前には京都府より上位だったわけですね。今日は京都の方も見えておりますけれど、京都府は京野菜を振興して眼前の滋賀県を追い越そうということを目標に掲げて数年前から、別に滋賀県を追い抜くために京野菜を振興したわけではないんですけどね。当面、京都府より上位にある滋賀県を追い抜くことを目指したのですけれども、京野菜が振興される中であっさりと滋賀県を抜いて、しかも今年になるとさらに水を空けたという形になっております。
  平成18年の時は畜産県が上位に上昇したんですね、宮崎県とか。平成19年は野菜を推進した県が上昇したわけです。滋賀県は下がりっぱなしですから、畜産もダメでしたし、野菜もダメだったのですね。滋賀県のこの水田農業をどうするのか。このまま放置していきますと、下がる一方なんですけど、もう下がる余地もなくなるというところまできているわけです。真剣にそのことを考えないと大変な状況にあるのです。そういう意味でも、滋賀に引き付けて言えば、田んぼの未来ということについて真剣に考えないといけないと思います。
1.はじめに
3.田んぼとお米
−面積、生産量、水−
8.水田農業の課題
―田んぼの未来、お米の未来―
9.おわりに
−滋賀県地産地消推進協議会になにを期待するか−