伝統食品は健康食品

 今、「伝統食は健康食だ」ということが改めて見直されてきています。伝統食品の中に、今までの栄養素以外の生理活性物質がたくさん見つかってきています。食物繊維とか、植物の中の色素が我々の体を守ってくれる。カテキン・ポリフェノール類なんかが、体の中の酸化を防いでくれているというようなものがたくさん見つかってきています。
 それから伝統食には、野菜の漬け物、お酒、お味噌、醤油、ふなずしなど発酵食品がたくさあります。発酵食品は生きた微生物を直接体に入れるということで今見直されてきているのですね。プロバイオテクスとか言わなくても、発酵させた漬け物の中には乳酸菌がいるし、味噌の和え物の中にもちゃんと微生物がいてくれるのです。納豆とか、酵母なんかの発酵食品なんか顕微鏡

で見ると動いているから「本当に生きているのを食べているのだなあ」と思うのですけれど、そういうものが私たちの健康を守ってくれていたのですね。
 アレルギーの機構もはっきりとわかってきまして、私たちの小腸というのは消化吸収器官なのですけれど、体の免疫器官の6割、7割は腸の中にあるのですね。小腸表面には免疫細胞があって、食べ物という異物が入ってくると、戦場で言えば前線基地のところで、食べていいものかどうか、危ないものが来ないかと、免疫システムが見張ってくれている。それも微生物系のものを見張るのと食べ物系を見張るのと、ヘルパー細胞とヘルパーT細胞という二通りあって、見張っていてくれて、我々の健康を保ってくれているのです。
 しかし、今はあまりにも気をつけすぎて、まわりを抗菌物質で守って、食べるものは全て菌を遮断してしまう。そして病気になったら、抗生物質でドンドン薬を与えて腸内細菌まで殺してしまう。そんなことをやっているから腸の免疫システム自身がおかしくなる。それで作動しなくてもいいような食べ物に対して過敏に反応してしまうというようなことがおこって、食のアレルギーを高めてしまう。そういうことがだいぶわかってきているわけですね。(つづく)
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