中国を楽しむ「中国南部の食文化」
まずは市場へ

 私は中国の南部、上海から3時間も飛行機で入っていく雲南省へ行きました。昆明とか、景洪とか、大理とか、麗江とか田舎ですけど、日本の昭和30年代の景色が残っています。日本は村々の真ん中にお寺とお宮さんがある。ところがタイとか中国へ行くと村の真ん中には市場があるのですね。そこで自分が作った野菜とか、なれずしなんか持ち寄って売られるわけです。一つひとつの店は、筵の上にちょっと広げたぐらいの小さな店なのですけど、そこで一日売ったりしてはるのですね。そこにすごく温か味、人の匂い、文化が感じられる。
 農村風景は、子ども達も田植えを手伝っていて、牛、鶏、豚が遊びまわっていますし、40年前ののどかな日本の風景です。
 でも、中国もタイもどんどん変わりつつあります。10年経ったらそういう光景見られないかもしれないですね。なんとか残してほしいなあと思ったりしますけれども。

中国少数民族の人々
 雲南省には、漢民族が一番力を持っているのですけど、非常にたくさん少数民族が住んでおられるのですね。少数民族といっても、数十万人、数百万人の単位で住んではる。例えば雲南省の大理(ターリー)には、白(ペー)族の人たちが住んでいて、そこの文化がある。染物技術なんかも非常に高度なものを持っています。納西(ナシ)族なんかですと、納西族独特の民族音楽をもっていますし、文字も持っているのですね。そして独特の食文化があるのです。タイ族は米の文化で、なれずしなんかももっていますし、タイの国のタイ族と重なっている文化をもっています。イ族とか、チワン族とか、チベットの人々なんかは山岳民族で独特の特徴を持っています。とにかく民族毎に独特のカラーがあるのです。帽子と服装で「自分達はこういう民族なのだ」ということを宣言しています。性別、年齢別に違っていたりとかするのですが、非常にカラフルです。
 そういう中で、それぞれの人たちが文化を大事にしているということですね。これからそういうのがだんだん色褪せて行くのではないかと思って心配していますけれども、今はまだ地域の文化が大事にされている。私たちももう一回自分たちの文化を見直さないといけないのではないかな。そういう意味ですごく刺激になります。
(つづく)
連載滋賀の食文化 >> つくってみよう滋賀の味 >> オンリーワン農産物図鑑 >> 直売所・ファーマーズマーケット巡り